2007年08月27日

サラブレッドの育成(サンパウロFC戦)

ココでは色々な事があったね、試合以外でも。
まず非常に懐かしい昔の仲間にサンパウロFC(以下、SPFC)トレーニングセンターで出会った。
彼の名はゼ・カルロス。
彼は28歳にしてSPFCで右サイドバックとしてブレイクし、その年に行われたフランスW杯98’の代表メンバーに選出されたある意味ラッキーボーイ的選手。
途中交代だが実際にカフーに代わり出場している。
彼の経験は決してW杯準優勝メンバーであったからでどうのではなく、そこに行き着くまでの道のりが他の選手とは一風変わり泥臭いものであったから興味を惹く。

彼は私と年齢が変わらない時にサンジョゼで契約するかしないかの最中にいた。
紅白戦にもろくに出場できず、チームから干されていた。
サンジョゼを出た後、マイナーチームを渡り歩き、SPFCまでこぎつけた努力は素晴らしすぎる。
そして、そのときにレギュラーで活躍しW杯へ行った。

下積時代が長い彼は、長い間現役で頑張るだろうと思っていたが、やはり38歳になってもパウリスタの1部リーグでプレーしていたとコメントしていた。
COJBの試合中であったため、あまり長くは話せなかったが連絡先を交換して別れた。
まさに信じて努力し、戦い続ければチャンスは開けるという例だ。

さて、本題に入るけれど、SPFC、やはりこのチームは何よりも別格だと改めて感じたよ。
広大な敷地に7〜8面の天然芝グランド、GK用コート2面、200名入る選手寮、サラブレッドを育成するには最高の環境である。
ライバルチーム・コリンチャンスともやったけど、申し訳ないがSPFCの方がよっぽど国際的だし、受け入れ態勢もしっかりしている。
毎年日本へ下のカテゴリーが夏の時期に交流試合をする為に招待されているのも頷けるよ。

トレーニングセンターはU-20の選手のみが過ごす環境。
車を所有している選手でもいつも管理所に鍵を預けていなくてはならず、勝手に外に出られない。
雑念を取り除きサッカーに集中させる。
このチームから次々にタレントが生まれる理由が良く解かる。

このトレーニングセンター、要するに20歳以下のカテゴリーの最高責任者は言う。
「SPFCは長年にわたり、所有スタジアム『モルンビー』に資金を掛け、改修など色々な面で時間もかけすぎた。
ここに来てようやくこのような環境に着手する事が出来た」と。
これから更にホテルの建設、人工芝のコートなど増設して行く予定らしい。

又選手育成で数々の才能ある選手達を見て来て言う。
「SPFCでも下から念入りに育ててきた選手を16歳の誕生日を迎えた時点で契約をしてしまう。
でないと、代理人や他クラブがその選手にもっと好条件を出してクラブから持ち去ってしまう。
列をなす様に自分のチャンスを待っているものが沢山いて、試合に使われるように競争しているが、当クラブはしっかり1日の遅れも無く給料を支払っている。他クラブなら放って置かれるのが普通。
しかし、少し勘違いしている選手もいる。
契約はやはり5年単位で複数年するのだが、例えば2010年まで契約がある選手が、あと3年は生活が保障されていると思いこみ、努力をしなくなったり、レンタル先のクラブで我慢が出来ず監督と衝突したりして又クラブに戻ってきてしまう選手もいる。
”自分はもうスターだ!”と思いこんで若くしてサッカー人生を自ら駄目にしてしまう選手も少なくない。
SPFCでも次々にタレントが現れるので、足踏みしている選手にいつまでも付き合っている時間はないのだ」という。
最高責任者は最後に付け加えた。
「クラブが選手を潰すのではなく、選手自らが己を潰しているだけなんだ。それに気付く必要がある」と。

SPFCでは19歳以上の選手は一般的には獲らない。
各州で活躍した選手、スカウトに呼ばれる以外は。
また、10〜12歳の選手を集め、サッカー選手になるために教育している。
トヨタ杯で世界一になっているクラブがどんな考えで日々奮闘しているのか、追っていけば追っていくほど興味深い。

対サンパウロFC(SPFC)戦

1(1-2、0-3)5

高級品を目指す者が高級品を知らずして高級品に近づくか?
それは難しい事だろう。
ボールの動くスピード、ボールと一緒に人が動く一瞬のスピード、寄せのスピード、フィジカルの強さと体の使い方、ボールを運ぶ加速度。
質の違いを感じるね。

ここSPFCでは10〜12歳の段階でサッカーとサッカー以外の教育も受けている。
競争から勝ち上がった者同士がまたトップに向けて競争を続ける。
また、SPFCを中心に他のクラブ、サッカースクールにもこのような姿勢が発信され、その中で教育される。

日本の底辺で奮闘する指導者の人達に、サッカーと通じた人間教育がどのようなものなのかをどんな形で発信できるであろうか。
どんな世界でも若い世代が活躍しているが、一線級に出てくる選手達は大人びて落ち着きがある。
まさに高級品を目指している空気が漂う。
少しでも手を抜けば、気を抜けば自分の地位を剥奪されることを知っているから自ずと姿勢に出る。

前半1-2で折り返したが、同点に追いつかれたSPFCの監督が
「負けたら全員クビだ!」
と選手に喝を入れていたことを考えても、誰も素晴らしい環境とクラブのシンボルの重さを失いたくはないだろうし、寄せ集め(シーズン通してトレーニングを一緒にしていない)チームに負ける事は出来ないという意地とプライドは、後半3点我々から奪い、突き放した事を見ても、己が今何をすべきなのかをそれぞれが感じ、責任をこなす。
子供の頃から育ってきた環境の違いを、日本人選手と比較してまざまざと感じさせられてしまうのが正直な感想だ。
一つのミスを許さずに確実にゴールに襲いかかる。
一つのミスが致命的になる世界をまざまざと感じる事が出来るだけでも大切である。
posted by FCCOJB at 10:21| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

コリンチャンス戦

コリンチャンスB戦、日本人とブラジル人半分の構成で臨んだ。

コリンチャンスBは、Bとはいえ現在サンパウロのセリエA、メンバーもコリンチャンスAで活躍して来た選手ばかりだ。
中にはインヂオ(サイドバック)、パウロアウメイダはコリンチャンスでブラジルチャンピオンを経験している。

対サンジョゼ戦と比較すると、やはり少し落ち着きはじめた。
自分のボール所有時間も多くなった。
シュート本数も増えた。

勿論、前線でボールキープできるブラジル人選手が入った影響は大きいが、明らかに初戦と比較するとチーム、選手個々がほぐれている。
FWの野口も前線で相手DFを背負いファールをもらうシーンが増え、簡単にボールを渡す事が減った。
中盤でのマークが重要で、相手ヴォランチが1名ボールと一緒に降りてくるのを、FWの島田が最前線でマークを続ける。
ヴォランチとメイヤを自由にさせるとサンジョゼ戦の二の舞いになる。
しっかりと最後までマークできるかがやはり鍵となる。

試合を通じて大きなミスがなく、2試合目にして評価が上がったのは、ヴォランチからザガ(センターバック)にコンバートされた川西。
U-20の大会に向けて良いアピールになる。
そしてようやく自分のプレーが少しでて来た島田。

川西、J下部ではほとんどDFの経験がなく、COJBでスタートした。
性格、気質的、プレースタイルも、FW向きでないと判断したため、DFへ置いたら中々良い仕事をしていた。
それがこっちで当たっている。

サンジョゼ戦もそうだったように、コリンチャンス戦も僅か1つのミスを許してくれない。確実にゴールしてくる。

COJBの失点はイージーなミスから始まっている。既にこの2試合で1つ1つのプレーがどれだけ大切な意味を含んでいるかを選手達は少しずつ理解し始めたはず。
また基本的なマークをしっかりする事で自分達各々のプレーが出来始める事も感じとって来たはずだ。

COJBの助っ人としてCAJからFWのホビーニョ、右サイドバックの元コリンチャンスのフィデリスを投入したが、2名ともまだ20歳前後の若い選手だが、コリンチャンス相手にも引けをとらず、淡々とプレーしていたのも印象的だ。

FWの選手は特に相手DF背負った時のプレーが巧い。体を上手くあてがいしっかりキープしている。
日本人選手と比較すると明らかにボール損失率が低い。
ここからどうしても起点(特に攻撃の際)になってしまうのはJリーグを視ていてもやはり一緒なんだよね(苦笑)
いつも自分からしかけていくドリブルではなく、相手の動きを体を少し揺さぶりながら、視て抜きにかかってるから無駄がなく、正確性が高い。

DF面に関しては、プレスのスピードなどはJや大学生の方が速いかもしれないが、1対1のボールの奪い合い、球際の強さ、プレーの精度は比較にならない。コンタクトプレーの味を視るなら、Jリーグのどんなトレーニングマッチよりも味があるね。
激しいボールの奪い合いや卓越したパス回し、ボールを奪った後一気に相手のゴールに襲いかかる攻撃の速さは残念ながら日本ではなかなかみられない。

今日より明日、明日よりあさって。
海外でリズムをつかむのは困難で時間を要するがそんなことも言ってられない。
明日はサンパウロFCだが一昨日、昨日よりいいプレーを期待する。
posted by FCCOJB at 09:43| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月20日

サンジョゼEC戦 敗戦の意味

やはりブラジルは厳しい。こんな感想だろう。

サンパウロの中堅クラス、現在、選手権中。
前半はベストメンバー、後半はメンバーを交代させてきたが、戦力は変わらず、むしろリザーブ組の方が勢いを感じた。
それはトニーニョモウラ(元ベルマーレ監督)監督、クラブの会長が観戦しに来ている前でアピールしなくては試合に出場できないし、価値も上がらないという気持ちの現れだろう。

前半40分までサンジョゼ相手に0×0、FC COJBのメンバー8名(1名足負傷でベンチスタート)プラスブラジル人選手を3名補充。
ここでは補強とは敢えて使わない。
やはりサンジョゼ(セリエA)クラスにU-20(実際にはU-18)のセンターバックは補強というにはほど遠いレベルだった。

均衡が破れてしまったのは41分。やはりミスからスタートした。
トニーニョモウラのフッチボールはボールと人が次々に移動するフッチボール。マークをするのに戸惑いを見せていた。
1つのマークのミスから、技術のミスに変わり、前半を折り返す寸前にもう1失点。

40分までの0×0で相手監督はフィニッシュの悪いFW陣に苛立ちを隠せなかった。
1点我々から奪ってホッとしたのか様子も落ち着いていた。
1点奪って落ち着けるのは、我々はほとんど攻撃できなかったし、攻撃されている心配もなかったから落ち着けたのであろう。
これが選手権であればそうはいかない。

さて、試合の内容よりも、同じプロの視線から個々を比較した時、COJBの選手は、個々にほとんど何もさせてもらえなかったくらい衝撃的であったかもしれない。
ブラジル人、特にセリエAのレベルに戸惑うのは当然、はっきり身に染みたであろう事は、「一つのミスが失点につながる」という事だろう。
パスからトラップ、サイドチェンジ、敵を背負うプレー、一つ一つの個々のプレーが確立されているのがセリエAである。
さらに加えてボディーコンタクトが強い。日本で味わうそれとはまったく比較にならない。

確かにサンジョゼもミスをしている。が、それが未遂で終わっていて再び自分のボールにしている。
よってトータル的にミスが明らかにCOJBの方が上回る。
そんな事をしている間に同時に足も止まり、やりたい放題になった。
結局終わってみれば過去の遠征ではワースト1に入る失点11になった。

’99に初めて遠征をした時にコリンチャンスU-20に8失点食らったのが過去最低であった。
それを上回る11点。
試合後の選手の感想は「前半でスタミナも一杯一杯であった」「なにもできなかった」である。

原因は色々な事が重なっている。もちろんセリエAに勝つ事は至難であろう。
ただ個々に何が通用したか?何が通用しなかったか?
ブラジルという異国での体験者が9名中3名弱。その中に15歳が2名。

’99の遠征も私以外は皆ブラジルフッチボールは未経験、一緒にプレーしていてコリンチャンス戦なんかは、できればボールに触りたくないという空気、もうこれ以上ミスしたくないという空気が伝わっていた。
今回のサンジョゼ戦も互いにそんな空気が流れていたように思う。
随所に良いプレーをしている選手もいるがミスも多い。
このような事が重なれば当然失点につながるのは眼に見えている。
サンジョゼの選手とフィジカルを比較しても、まさにプロ、セリエAのフィジカルを持った選手が多い。小さな選手は技術レベルが高い。
このクラスになると絶対にミスが許されない。本当に許されないんだ!!

そのような事を腐るほど経験させられた私は、日本でも徹底して選手達に言い続けてきているが、やはりこっちへ来て本物と体をぶつけあわないと実感できないよね、人間は。
痛い思いをしないと覚えないのはどんな世界でも一緒。

パスが弱い、アウトサイドを不適切な場所で使えば簡単にボールをかっさらわれ、一気に我々ゴールを脅かしに来る。
プロテージをマスターしなければまったく通じないのもこっちでは伝わるだろう。
戦術的な駆け引きも日本とは違う。

これらの事をもっともっと日本で理解され、下のカテゴリーから実行させていかなければ、日本は世界レベルには到底近づかないよ。
やはり甘くないんだよ世界は。
そのほんの1部と戦う事ができた事は非常に幸運であったと言える。

次回は同じセリエAのコリンチャンスBだ。
だがもう11点も奪われる事はないであろう。
ブラジルの選手の層の厚さを見せつけられるのは悔しいけどね。

37になった私も未だにこっちへ来て連中を見ると血が騒ぐよ(笑)
posted by FCCOJB at 11:17| Comment(1) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月07日

さて、今日の試合は?

6日の立教大学との試合、FCの久しぶりの「気持ちのフッチボール」を見たよ。日中35度、30分×4本、交代はほとんどなし。
というか、体調不十分な選手やインファンチウの15歳選手のみがベンチにいるだけ。

相手の強弱はこの際どうでもいい。が、立教大学、決して弱いチームではない。激しさもある。今日のフッチボールをトヨタ杯でもやれればチャンピオンになれたよ。

3本終えた時点で、一応オフィシャルタイム。しかしこれからの4本目が最もメンタル的に大切であり、プライドを見せる時間帯だ。

ベンチを見ても交代要員は相手と違い、いない。信じれるのは自分と仲間のみ。逃げることはできない。

2点突き放して勝利をもぎ取ったことをオフィシャルの試合で見たいものだ。ケントが5点中3点でハットトリックしたが、その内の1点目はプロのシュートであった。

またそれよりも、この男がボールの競り合いを演じると、まず相手の選手は勝てない。身体の使い方で明らかに上回っていることが窺えた。これが本場で磨き上げてきた強さだよ。

だた忘れてはならないのは、相手は動ける大学生であってもアマチュア選手である。勝てて当たり前である。
ただ相手にも元Jユース経験者も多数いる。侮れない相手であった。
そんな相手に気持ちで違いをアピールできたのは、先に繋がる。

ただ、今日だけではだめ。「今日バラを投げる者は明日石を投げる」という格言を忘れてはならない。

今日も明日も、明後日も良いプレーして初めて評価されるのがプロの世界。反省点は多いが、今日は入れ替え戦の雪辱戦だ。

勝ち続けなくては意味が無い。公式戦は勿論、例え練習試合であってもだ。1試合1試合が評価の場になるのだから。

そして決して忘れてはならないのは3失点。GKが負傷退場という理由があったにせよ、勝っている時の戦い方を間違えていたよ。
posted by FCCOJB at 00:56| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年08月05日

暑いから、寒いから、状況が悪いからこそ違いを見せれる選手に!!

良い暑さになって来たよ、ようやく。夏はいい、精神面を鍛えるには丁度いい気候だから。

日中一番暑い時間にトレーニングをするのは効率から考えると、少しどうか?と思うが、暑い時間帯の試合は避けられないから同じ時間帯に身体を慣らすのは最も大切。だからCOJBは社会人チームには少なくても絶対に負けられないのだ。

狭いコートでのミニ紅白戦を実施した。コレッチチーム(登録済みの選手主体)とセンコレッチ(ビブスなしで、未登録の選手)と分けたが両チーム選手共にプロ志望者である。

ルールはドイストッキス(ツータッチ)、ウントッキ(ワンタッチ)
で8本パスを回し成功したらフリータッチになれるというもの。

ゲームはコレッチチームの圧倒的な展開になったが、この状況でセンコレッチは誰がリズムを変えるために動き出しをしたか?

Jリーグ一般テストのレベルはマチマチで、チーム振り分けも厳しい状況がある中、孤軍奮闘でアピールしなくてはならないはず。周囲がグロッソ(下手な選手)であればあるほど目立たなくては何の評価にもならないはず。際立ちを見せて初めて「もう少しある選手だけ視ておくか?」ということになる。

相当の暑さでも微動だにせずにアピールしていくことが当然になる。そういった意味ではセンコレッチは流れを変える選手が存在しなかった。「インパクトが薄い」というが、まさにそんな状況であった。
posted by FCCOJB at 00:43| Comment(0) | TrackBack(0) | お知らせ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする